隣地が傾斜状の森林公園という抜群のロケーションに店舗併用二世帯住宅を計画しました。
南側隣地が国有地の為今後住宅等の建設予定が無く、森林公園なので人の出入りもなく、大開口を設けても日中はカーテンをする必要のない住宅とすることが出来ました。
傾斜の角度が崖条例に抵触していましたが、敷地内の配置を検討することで杭工事の必要のない計画とすることが出来ました。
崖条例の掛かる土地などは景観がよく土地価格が周囲に比べ比較的安価な場合があるのがメリットですが、杭工事等が必要になるケースが多く建築費用が高くなるデメリットがあります。崖を含めた周囲の条件や敷地形状・広さによっては杭工事等の必要のない計画とすることが出来るのでこのような土地を検討されている方は一度ご相談頂ければと思います。

内観は全体を白と無垢材で構成し、シンプルでありながら無垢材の暖かみを感じられるデザインとしました。床材はアカシア無垢床材を使用し、エイジングを楽しめます。
二階リビングは一部を屋根なりの勾配天井とし、梁を化粧現しとすることで床材との色味の調和がとれ、部屋全体に統一感を出しました。天井高も高くなり開放的な空間となります。

外観は白いガルバリウム鋼板を基調とし、無機質にならないようレッドシダーをアクセントで使用しました。レッドシダーは北側の直射日光の当たらない面に使用する事で日焼けによる色の変化が緩やかになるよう配慮しました。

住宅の役割としては北側は裏面にあたりますが、店舗としては入口のある正面となるので、窓の数や配置等をお客様と何度も検討を重ねて計画をしました。

また店舗併用二世帯住宅ということで、店舗と住宅間の導線・二世帯間の生活導線が重ならないよう十分に打合せやアドバイスを行いながら計画を進めました。